日時:令和2年2月8日(土)

場所:岡山大学創立五十周年記念館

参加:理数科2年次生 40名

【概 要】岡山県内の理数科及び理数系コース設置校が合同で発表会を持ちました。

     午前中はステージ発表で,本校から「パスタ班」と「イシクラゲ班」の二つの班が発表を行いました。午後からは,10本のポスター発表を行いました。ステージ発表を行った「パスタ班」が「最優秀賞」を受賞しました。

これまでご指導いただきました多くの皆様,当日お世話いただきました岡山県立玉島高等学校の皆様に厚く御礼申し上げます。

【ステージ発表】ステージ発表(2本)のタイトルと要旨は,次のとおりです。

〇パスタを折る速さと破片の数の関係

The Relationship between Speed of Bending of Pasta and Number of Fragments

【要旨】

     通常,細長い物体は折られると2つに破断する。ロングパスタは通常3本以上に破断することがよく知られている。この現象に関しては2006年にイグノーベル賞を受賞したAudoly & Neukirch (2005)の報告が有名である。今回,我々がまず手でパスタを折ってみたところ,素早く折った場合のほうが,破片の数が多くなるように感じられた。Audoly et. al. (2005)の報告ではパスタを折る速さには言及されていなかったため,本研究では折る速さとパスタが3本以上に破断する確率の関係について調べた。パスタを特定の速さで折るために装置を自作し,3パターンの速さでパスタを折った。その結果,パスタを折る速さを速くするほど,3本以上に破断する確率が高くなることが分かった。

〇窒素固定能から,イシクラゲの休眠からの回復の様子を調べた

【要旨】

イシクラゲ(Nostoc commune)は,乾燥状態では無代謝で休眠を行い,水を与えることで休眠から回復し,活動を再開する。また,イシクラゲは空気中の遊離窒素を吸収し,窒素化合物を生成する窒素固定という代謝を行うことでも知られている。そこで本実験では窒素固定に着目してイシクラゲが休眠から回復する際に代謝活動を再開させる様子を調べることを目的とした。実験として,呼吸のみを行える条件下に置いたもの,呼吸と窒素固定を行える条件下に置いたものをそれぞれ休眠状態から回復させ,気体の吸収量の差を取った。さらに時間経過ごとのアンモニウムイオンの量の変化を調べた。その結果,イシクラゲは休眠打破後の初期段階で窒素固定能を有し,さらにその後極端に窒素固定能が低下することが分かった。またその窒素固定能低下後にイシクラゲ内のアンモニウムイオン量が低下していることも分かった。

 「パスタ班」の発表です。自作の装置でパスタを折っている様子です。

 「イシクラゲ班」の発表です。

 最優秀賞を受賞した「パスタ班」のメンバーです。

 これまで折ったパスタの数は数千本?でした。パスタに感謝!

 会場入り口付近に集合し,白神敬祐校長先生を囲んで,理数科2年次生全員で記念撮影をしました。