7月9日火曜日、雨も上がった午前10時、本校第1体育館に於いて、東雲の会主催の進学講演会を実施いたしました。
日本数学協会会長、京都大学名誉教授、四日市大学関孝和研究所所長をつとめる上野健爾先生をお迎えし、「受験にどう向き合うか」という演題で2時間に及ぶお話しをお聞きしました。東京にお住まいの先生は、京都大学を退官後も名誉教授としてご活躍で、大学での講義や全国での講演会、高校生対象の研究会などお忙しい毎日を送っていらっしゃいます。
今回は、数学的見地から、また歴史や世界を踏まえた立場からのお話しで、学問とは何か、現代を生きる子ども達に必要なことは何か、本物の勉強とは何かなどを語っていただきました。
とかく目先のことにとらわれ、点数が、受験が、大学合格が目的になりがちな保護者にとっては、はっとさせられるお言葉ばかりでした。
出席者の感想も「数学の問題を解くのに時間のかかる我が子を、解答を見ればいいと急かしてばかりいましたが、じっくり解き方を考えることが大切だというお言葉に、息子が本当の学びをしていたことに気づかされました。」「『腑に落ちる体験』が大切だというお話を聞いて、本当に腑に落ちました」「子どもにもぜひ聞かせたいお話でした。今日家に帰って子どもと語ろうと思います」など、みなさん、先生のお話に気づかされることがたくさんあったように思われます。また、アンケートをお読みすると、この進学講演会が、保護者のみなさんの思いを深めるよい機会になったのではないかと感じることも多々ありました。
アンケートは来年度の実施に活かして参りたいと思います。遠路はるばるお出でいただいた上野先生、またお忙しい中ご参加いただいた保護者の皆さま、ありがとうございました。
(岡山県立天城中学校・高等学校PTA東雲の会)