日時:令和5年11月19日(日)10:00~16:00
場所:本校第1物理教室
参加者:サイエンス部員 2年次生 7名

【概 要】兵庫県立尼崎小田高等学校が主催する「地域課題解決に取り組む高校生サミット ~兵庫から日本を考える~(第13回瀬戸内海の環境を考える高校生フォーラム)」にサイエンス部員7名がオンラインで参加しました。本校の発表では,岡山県の委託を受けて毎年実施している倉敷川の水質調査の結果とその考察についての研究成果を報告しました。指導・助言(来賓)の皆様から今後の研究活動に向けて多くの貴重なアドバイスをいただくことができました。午後からは「海と山のつながりを考える」のテーマで活発なディスカッションが行われました。この経験を今後のサイエンス部の活動に活かしていきます。お世話いただきました尼崎小田高等学校の皆様に感謝申し上げます。

5月にCOD,全窒素,全リンのすべての数値が他の月よりも高く出ました。この原因について,田植えの時期に当たり,髙梁川からの放水などが影響しているのではないかと考察しました。この発表に対して,指導・助言の方から,pHについては昼夜で植物プランクトンによる影響もあるので採水の時間も考慮する必要があるとのアドバイスをいただきました。
pHが高い理由として,高梁川の上流には石灰岩の地形が多く分布している(画面地図上の青色の部分)ことが原因ではないかと考察しました。指導・助言の方から,高梁川の上流域のpHも測定してみてはどうかとのアドバイスをいただきました。

午後のディスカッションでは,里山と里海をめぐり「自分は山に住んでいるので実際に海に行ってみないとイメージがわかない。神戸は山がすぐせまっているが,倉敷は平野部が多く,ずいぶん環境が異なっている。」「山の木を切ると土砂災害が起こりやすくなるのでは。適切な里山の管理をすべきでは。」「竹林で竹が一斉に枯れると危ない。竹林の近くの家の床を突き破ったこともある。斜面に竹林があると根が浅くて危ないのでは。そのままほおっておくと危ないのでは。」「竹は竹取物語の時代からよろずのことに使われていたのでは。」「手を加える場合はゆっくりするべきでは。」など自然の力をどう活用するか,人がどうかかわるべきかなどについて尼崎小田高校の生徒の皆さんと自由闊達な意見交換を行うことができました。里山・里海は人が適切にかかわってよいバランスが保たれているとのことです。バランスが大切だと学びました。
 一連のディスカッションの中で「補助林」(かつて生態系のバランスがとれていた里山に戻すため環境改善の人為的なきっかけをつくること。)という考え方が出てきましした。 
 瀬戸内の豊かな自然をどう未来につないでいくか改めて考えさせられた1日でした。尼崎小田高等学校の皆様に重ねて御礼申し上げます。