日時:令和元年7月28日(日)

場所:愛媛県総合科学博物館(愛媛県新居浜市大生院2133-2)

参加:理数科3年次生 4名(自転車班),中学生12名(うち2名が発表)

【発表テーマ】自転車の安定性 ~ホイールベースと走行距離~

【概 要】次の概要(要旨)で,ポスター発表を行いました。

 これまでご指導いただきました多くの皆様,当日お世話いただきました愛媛県総合科学博物館,愛媛大学,愛媛県教育委員会の皆様に厚く御礼申し上げます。

[要旨] 一般的に,二輪車の直進安定性は,ホイールベースが長いほど大きくなると言われている。そこで,二輪車の平均走行距離はホイールベースが長いほど伸びるという仮説を立て,二輪車の模型(無動力)を製作して実験を行った。二輪車が走行している状態を上方から見た場合,外的要因が加わり前輪が任意の角度に方向を変えた時,後輪軸を中心にホイールベース(車輪の回転中心間の距離)をrとし,進行方向と垂直な速度成分vにより,円運動をするとした場合,v=rωより,ホイールベース(前輪と後輪との距離)が長いほど角速度ωが小さくなり倒れにくくなると考えられる。結果は,車輪径Rに対して特定のホイールベースの範囲内では,平均走行距離が伸びた。特定の範囲外では,平均走行距離の変化は小さい。その原因は,ホイールベースと車輪径に着目すると,R/r≧4.5の時,走行に及ぼすホイールベースの影響が小さくなることが考えられる。

 自転車の模型を作り,走行コースを設営して何度も何度も走らせてデータを収集しました。

 力作のポスターの前で記念撮影をしました。

閉会式での全体の講評で,審査委員長から次のお話がありました。今後に活かしていきたいと思います。

・言葉の定義をしっかりと把握し,伝えてほしい。例えば「酸性雨」「酸性土壌」「酸性食品」などの「酸性」については,学問分野によって定義が異なる。

・起承転結のある分かりやすい説明をしてほしい。説明がわかりやすいと,評価してもらえる。役割分担をして発表をする場合でも,各自,全体のことがきちんと説明できるよう,よくディスカッションをして納得しておくこと。

・データ収集について,時間を掛けて数をこなしてほしい。地質学では,300以上のデータを集めて,初めてものが言える。

最後に,「奨励賞」をいただいて帰ってきました。